『八重の桜』「薩長の密約」
2025-07-14


2025年7月14日 當山日出夫

『八重の桜』「薩長の密約」

幕末の歴史においては、薩長同盟ということが大きな転機になったことは確かなのだが、誰がどう判断してこういうことになったのか、いろいろと考えるべきパラメータが多くて、よく分からないところがある。普通の幕末ドラマだと、ここで坂本竜馬の活躍ということである。だが、この『八重の桜』では、坂本竜馬は出てこない。いや、出てはくるのだが、この回で、土佐藩脱藩浪士として背中が映るだけである。これはこれで、一つのドラマの作り方だと思うが。

西郷隆盛、大久保一蔵、桂小五郎、といった志(といっていいだろうか)は、薩摩とか長州とかの藩をこえて、日本のことを考えている。会津藩においては、覚馬は日本という国ことを考えることができるようだが、その他の家臣たちは、会津藩のことしか見えていない。藩主の松平容保は、朝廷・孝明天皇への忠誠心はあり、幕府への忠義もあるのだが、今のところ、これは、公武合体という名前のもとに、なんとかバランスが保たれている。幕府は、家茂が亡くなり、慶喜が宗家を継ぐのだが、将軍は空位でいいと言う。なんだか、カオスというべき状態である。

八重のことはほとんど出てこなかった。

新島襄は、アメリカのボストンに着いた。さて、新島襄は、どのルートでアメリカに渡ったのだろうか。このあたりのことは、調べれば伝記として明らかになっていることだろう。ただ、太平洋を横断してアメリカに行ったのではないことになる。

2025年7月13日記

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