2008/07/14 當山日出夫
この本、出たときに買って、そのまま書棚のなかにおいてあった。最近、再び目にしたのは、先日のARGカフェでの、パワポの画面。ブログ「図書館情報学を学ぶ」で、とりあげられていた。
図書館情報学を学ぶ
この本それ自体についての、紹介は、上記のブログで適切になされている。私は、これまで、「みんなこの本を読んだうえで、インターネットについて論じているにちがいない」と、勝手に思い込んでいた。だが、そうでもないらしい、ということを、この頃、感じるようになった。
さきにとりあげた、『ウェブは菩薩である』についても、評価は、わかれるかもしれない。
『インターネットは民主主義の敵か』を、読んでいることを、前提にして、そのうえで、やはり、インターネットでの情報検索(メタデータやソーシャルブックマーク)、パーソナライズについて、その利点と将来を論じる。
いや、そうではなく、『インターネット……』を知らなくて、インターネットについて、論じているだけ。
さあ、みなさん、いったいどっちなんでしょうか。
さらにこの問題は、『「みんなの意見」は案外正しい』で提示の条件のうち、「独立性」を、どう考えるかにも波及する。
それから、最近、あまり話題にならなくなった本であるが、
『グーグル・アマゾン化する社会』(光文社新書).森健.光文社.2006
も重要である。インターネットのなかで、自由に、自分の好きな情報を検索しているようでいながら、実は、「見えざる神の手」であやつられているだけのかもしれない……このような、自戒を、常に自らのうちに持っておくべきであろう。
これから、インターネットやコンピュータについて批判的な立場から書かれた本についても、順次、書いていきたい。(この類は、本屋さんで見付けると、なるべく買うようにしているので。)
當山日出夫(とうやまひでお)
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