おみやげは漢字の辞書
2008-09-25


2008/09/25 當山日出夫

子どもが、韓国に遊びに行ってきた。「遊びに」である、「勉学のため」ではない、ねんのため。それでも、ソウル大学に行ってきて、自分の通っている大学(京都市内の某国立大学)よりも、立派だったと感想を述べた。韓国の大学から日本の京都の大学に留学していた学生がいるので、一緒に遊びに行ったということ。

で、おみやげであるが、特に欲しいものは無かったのだが、「本屋さんに行って、普通に売っている漢字の辞書を買ってきてくれ」と、たのんでおいたら、買ってきてくれた。

学生の時に、「朝鮮語」(=授業の科目名)を、少し勉強していらい、「朝鮮語」(私は、言語の名称としては、朝鮮語ということにしている)から、とおざかっていた。

見るとなかなか面白い。字体・フォントデザインなど、観察すると、微妙に日本語の、普通の漢字と異なる。すくなくとも、全体をみわたして、ある漢字の字体(あるいは、グリフ、フォントデザイン)は、全体を総合した中にある、ということが実感できる。

これは、かなり以前に書いたことがあるのだが、(JIS漢字について)字体を議論しているつもりが、実は、明朝体のフォントデザインの違いをあげつらっていたにすぎない、という意味のことを述べたことがある。

(新)常用漢字表は、明朝体である……ということは、確認されていただろうか。時間ができたら、委員会の議事録の最初から、きちんと読みなおしてみたい。この基本の確認なしに、調査や選定の作業をしていたとすると、砂上の楼閣である。あるいは、現行の常用漢字における、手書き文字字体との関係を、暗黙の前提にしているのか。いずれにせよ、確認の必要はある。

「字体」は、「書体」の中に存在する。

當山日出夫(とうやまひでお)

追記(2008/09/25)

最初に書いたのに、誤字・脱字があったので訂正。

それから、「字体」「書体」の考えは、石塚晴通先生の説にしたがっている。


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