一日にどれだけ書写できるか
2009-03-19


2009/03/19 當山日出夫

日本語研究のなかでも、訓点語学というところにいると、いったい人間は、どれほどの量を書写できるものか、ということは常に考える。この意味で考えると、松田さんのご指摘のように、「万巻の書」を写すことは可能。

明窓浄机:YAMAMOMO 3月18日のコメント
[URL]

また、松田清のtonsa日記 写す文化
[URL]

ここで、指摘の松田さんの計算であれば、一日に、最大で約3万字ほどになるか

仮に 1行=25字 1ページ=20行 30丁=60ページ

ただ、これも、漢文の場合、それに訓点がついている場合、あるいは、平仮名主体の場合、異なるには違いない。単純計算で、400字詰原稿用紙で、75枚。200字詰であれば、150枚。

経験的には、いくら、モンブランの最高級の万年筆(と、突然、万年筆の話しになる、146を2本持っている)であっても、かなりきついかな、と思う。読まなくても、単純に書き写す、ということはできるのだが、専門の領域の勉強であれば、読みながら写しながら考えることになり、それが、勉強になる。

ちなみに、今、手元にある本。『学問のすゝめ』(福沢諭吉)。その「初編」の分量は、43字 15行 16頁 合計で、10,320字。岩波文庫版による。

これぐらいなら、一日頑張れば、写せるか、と思う。というよりも、これぐらいの分量を目安にして、福沢諭吉は、『学問のすゝめ』を書いたと考えるべきだろう。

で、私の場合はというと、もっぱら手で書くよりも、キーボードを打つ回数になってしまっている。キーボードを打ちながら考える。

當山日出夫(とうやまひでお)
[文字・テキスト]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット