「紙」の効率性
2009-09-11


2009-09-11 當山日出夫

この件、twitterで、sentanさんの投稿による。

【デジフジcolumn】zakzak転載で考えたネットの重要性と「紙」の効率性

[URL]

一部、引用する。

>>>>>

紙は有料、ネットは無料で、読者に不公平が生じるとの指摘については、「効率」という観点から答えたい。たとえば、ある日の夕刊フジの記事を1面から最終面まで一通り読むとする。「紙」の夕刊フジなら、ざっと目を通すのにせいぜい10分。じっくり読んでも1時間ほどだろう。だが、同じ量をzakzakで読むとすると、見出しをクリックしたり、場合によってはリンク先に寄り道したりして、1−2時間はあっという間に経つ。「紙」は「ネット」より圧倒的に効率が高いのだ。

<<<<<

これは、一概に一般化はできない。

だが、経験的にこういうことはある。あることについて、確かあの本のあのあたりに書いてあったが……という場合、紙の本の方が、探しやすい場合もある。

これがデジタルだと、ファイルがバラバラになっていると、検索でもたいへん。本でも、テキストデータではなく、画像だったりすると、絶望的。このPDFの画像データのあのあたり、なんて憶えているはずがない。紙の本であれば、体(手)と眼で、肉体的な感覚として、あのあたりと憶えているものである。

グーグルブックスをめぐる議論で考えなければならないことは、読書という行為の身体性、そして、紙であるがゆえの効率性、である。紙の本の魅力を、出版社は、アピールすべきだろう。

写真でも、印画紙のプリントと、印刷と、ディスプレイ(デジタル画像)とでは、画像処理が異なる。どのようなメディアで見せたいのか、表現したいのか、著作権者は、発言すべきではなかろうか。

著作権という利権「カネ」の問題も需要である。しかし、そうではなく、私の作品は、紙の本で、そして、この装丁で、読んで欲しい……このような要求があっていいと、私は考える。

當山日出夫(とうやまひでお)
[デジタル]
[著作権]
[出版・書物]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット