ジャパンナレッジ フレンドシップセミナー
2010-07-16


2010-07-16 當山日出夫

去年、Wikimediaのカンファレンスで、名刺を交換した縁である。ネットアドバンスから連絡があって、ジャパンナレッジ フレンドシップセミナー というものに行ってきた。

会の趣旨としては、主に、大学図書館などの契約者にあつまってもらって、ジャパンナレッジのより効果的な利用法を考えようというもの。年に、何度か、各地で開催しているらしい。今回は、京都であったので、たまたま、よんでもらったという関係。

実際に行ってみると、個人で契約して利用しているというのは、私だけだったようだ。ジャパンナレッジの今後を考えると、法人契約をたくさんとることも大事であるが、より将来的には、個人契約者を増やす戦略的なとりくみが必要だろう。

これから、国史大辞典(吉川弘文館)、それに、日本古典文学全集(小学館)が入る。古典文学全集は、まだ、『源氏物語』だけだが、順次、コンテンツが増えて行く予定。それに、東洋文庫(平凡社)もある。

これは、「電子書籍」と言ってもいいだろう。いま、Kindle、iPadで、もりあがっている電子書籍ブームとは別のところで、日本の人文学の学地の基礎をなす部分のデータが、すこしづつではあるが、ジャパンナレッジというところに蓄積されつつある。

ベストセラーの小説もいい、雑誌のデジタル書籍化もいい。だが、それだけに目をうばわれていてはいけないと思う。もう少しひろい視野にたって、書籍のデジタル化とその利活用について考えてみたい。

昨日は、津野海太郎さんの講演もあった。そして、今日(16日)は、国立国会図書館(関西館)で、「電子図書館の可能性」の講演会である。長尾真館長の講演もあれば、一方で、中俣暁生さんの話しもある。

ブックビジネスと、電子図書館と、どこでどのようにつながっていくのか。そして、ジャパンナレッジのようなサービスの今後の展開はどうなっていくのか。より広い視野から考えなければならないと思う次第である。

當山日出夫(とうやまひでお)
[ネット社会]
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[出版・書物]

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