『半分、青い』あれこれ「君といたい!」
2018-09-23


2018-09-23 當山日出夫(とうやまひでお)

『半分、青い。』第25週「君といたい!」
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前回は、
やまもも書斎記 2018年9月16日
『半分、青い。』あれこれ「風を知りたい!」
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この週も、二つの軸をポイントに展開していた。

第一に、鈴愛と律の関係。

オフィスで、ある朝、鈴愛は律に接近する。しかし、その後、発展することなく過ぎて、もとにもどってしまう。仕事のパートナーという位置である。が、それとも微妙に違う感じでもある。やはり、律は鈴愛にとって、マグマ大使なのであろう。笛をふけば来てくれる、そばにいてくれる存在である。

第二に、そよ風の扇風機の開発。

これは、実際の商品の開発のストーリーがあるので、それを参考にしているようだ。様々に試行錯誤しながら、ようやくそよ風ファンが成功する。

この二つのことがらを軸にしてこの週は展開していた。

それにからんできているのが、津曲のこと。いったんは、扇風機を盗もうとするが、子どもからの電話でわれにかえる。鈴愛たちに協力するということになる。ここでの親子の情愛が細やかに描かれていたと思う。友達なんかいなくてもいい、そのような生き方しか出来ない人間もいる。

そよ風ファンの紹介影像を、鈴愛は、涼次に撮ってもらうことになった。その時、鈴愛は言っていた。涼次には才能がある、だが、自分には、漫画家の才能がなかった、と。このようにきっぱりと、創作・創造にかかわる人間の才能の有無を断定的に語っているのも、北川悦吏子脚本ならではの魅力だと思う。自分自身が、NHKの朝ドラの脚本を書いて、成功させたという自負があってのことと感じる。

で、気になっていることは、そよ風ファンの、特許は取ってあるのだろうか、ということ。まず、特許を取っておかないと、商品化するにあたって投資家からの出資は難しいだろうと思うが、どうだろうか。

この週の最後は、2011年3月11日で終わっていた。このシーンを見て、私などは、かつての朝ドラ『おしん』における関東大震災の時のことを思い出してしまった。

次週でこのドラマも終わりである。東日本大震災のことを、最後の週でどう描くことになるのか、また、最終的に鈴愛と律はどうなるのか、楽しみに見ることにしよう。

追記 2018-09-30
この続きは、
やまもも書斎記 2018年9月30日
『半分、青い。』あれこれ「幸せになりたい!」
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[テレビ]

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