『光る君へ』「まどう心」
2024-03-18


ところで、道長はまひろに「妾」になるように言った。別のことばで言うならば、召人とも言えるかもしれない。このあたりは、平安時代の貴族の婚姻のシステムからして、まひろが道長の正妻、つまり「北の方」になるということは、そもそも無理だろう。「いろごのみ」の道長から見捨てられることがなく、関係が長く続けばいいとしなければならない。このあたりは、『源氏物語』で光源氏をとりまく多くの女性たちについて言えることになる。ちなみに、物語の上では光源氏の「妻」は紫上ということになるが、葵上とか女三宮の存在を考える必要がある。たしかに紫上は、光源氏の正妻ではなかったが、しかし、最も愛された女性ということになる。まひろと道長の関係も、そのようにとらえることになるのだろうか。

2024年3月17日記

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