2026年2月10日 當山日出夫
チューザイ in the World「イタリア ミラノ」
今回の会社は、柴田屋ホールディングス、スタイレム瀧定大阪。はっきりいって、どちらも知らない会社なのだが、そのHPを見ると、酒類とか線維関係で、広く海外に事業展開している会社のようである。
イタリアのミラノで、日本酒を売るというのは、かなり無理があるかなという気もする。(南極で氷を売る、とまでは思わないが。)
まず、気になることとしては、番組のナレーションや字幕では、「日本酒」と言っているのだが、現地のミラノでは、「SAKE」と言っている。言語学的にいえば、日本酒という言い方は、レトロニムの一つ。もともと、日本で、酒といえば日本酒しかなかったので(焼酎もあったが)、ただ、酒、と言っていればよかった。そこに、洋酒(ウイスキーやワインなど)が入ってきたので、洋酒に対して、日本酒という言い方をするようになった。それが、今では、普通の日本語として定着している。だが、私としては、日本酒ということばは、あまり好きになれない。酒、と言うだけの方がいい。
イタリアでは、ガソリンの価格が日本の倍ぐらいというのだが、これは、ヨーロッパ全体ではどうなのだろうか。ガソリン価格というのは、自動車産業にとっても、重要な要素だろうと思う。燃費のいい、日本製のハイブリッド車の価値は、ガソリン価格と関係があるはずである。
SAKEを売るのに、現地スタッフとしてやとったのが、元外交官という人と、日本のサブカルチャー好きの人。日本の、マンガやアニメで、日本語を学ぶということは、ごく普通のことになっている。元外交官としては、イタリアで、SAKEを売るビジネスは、どのように見えるのだろうか。このあたりは、つっこんだ話しを聞きたかったところである。
日本食レストランでSAKEを提供するのは普通である。それを、星獲得のレストランに持ち込むというのは、どうなのだろうか。常により新しいものに挑戦するところだから、という意味では、勝算はあるのかもしれない。
それなら、イタリア向けのSAKEを特別に醸造するというプロジェクトであった方が、より合理的かもしれない。イタリアまでリーファーコンテナで輸送するとすると、かなり高額になる。いっそのこと、イタリア向けの高付加価値SAKEでいどむ方がいいかもしれないと思える。もちろん、イタリアであれば、ワイングラスで飲むことを前提として、(つまりは、熱燗などにはしない)、それ用につくるのがいいかもしれない。こういう種類のSAKEであれば、逆に、日本でも需要があるかと思える。
イタリアで高校進学をきっかけに、日本に帰ることになる。おそらくは、高校から大学へ行くコースと、ブルーカラー労働者になるコースと、別れてしまう……昔ながらの階級社会を残している……ということかと想像してみるのだが、ここは、説明がほしかったところである。
繊維商社の仕事も面白い。ただ、番組の中で、まったく触れていなかったこととしえては、これは商社としてのビジネスであるので、どこで生産した繊維製品なのかということは、一言も出てきていなかった。オーガニックコットンということは出てきていたが、どこで生産したものなのだろう。
常識的に考えてであるが、これは中国の新疆ウイグル自治区の生産ではありません……ということが、製品の価値になる時代でもある。
繊維製品は、これまで、世界史の舞台に登場してきているる。大英帝国のインド支配がそうであるし、アメリカの南部の綿花栽培もそうである。日本の戦後の産業としても、繊維産業は重要な役割をはたしてきた。いったいどこで生産されたものを、どこに売っているのだろうか……こういうところが、まったく言及がないというのも、見ていてなんだか得心のいかないところである。
はたらいていたルーマニア出身の女性は、どういう経歴があって、今の仕事をしているのか。これも気になったところである。
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