「“トランプ主義” 私の理由」
2024-08-29


2024年8月29日 當山日出夫

BSスペシャル “トランプ主義” 私の理由

報道で見る限りであるが、日本から見ると、トランプという人物はどうも好きになれない。また、日本のメディアも、そんなに好意的に報道しているということはない。(まあ、総じて日本のマスコミは、左翼的であるから、これはいたしかたないかとも思うが。)

これは、トランプではなく、その支持者の声を取材したもの。なぜ、トランプを支持するのか、その理由を自らのことばで語っている。

アメリカンドリーム、まともに働いて生活できて家が買えて、そして、明日の生活はよりよくなる……このあたりまえ(といっていいだろう)の生活感覚が、トランプ支持の基本にある。逆にいえば、民主党政権では、あまり期待できないということになる。

この背景には、アメリカという国の産業構造の変革……製造業から、サービス業、そしてIT産業への大きな変化……ということがあるし、また、違法移民の存在もある(移民のすべてが違法というわけではないが)。

アメリカにおける移民の歴史と今については、これはこれで考えるべき非常に大きな問題にはちがいない。かつて、日本からの移民について、黄禍論なるものがあったことも、また歴史的事実である。移民の合法、違法、ということについては、様々な制度をめぐる問題があるとは思う。また、移民としてやってきた人びとが、その土地に同化するのか、独自の生活文化を守り続けるのか、これも問題である。(この観点では、日本における移民の問題も重要になる。移民といってはいけないのかもしれないが、在日の韓国、朝鮮人の人びととのことなどのこともある。)

トランプ支持というと、いわゆるラストベルトの白人労働者層のことが話題になるが、都市部の富裕層においても、支持者がいる。減税の恩恵にあずかる人びとである。

トランプ支持者の活動については、番組で見る限りということになるが、そう特異なことをしているということはない。ごく普通に、あるいは、典型的に、民主主義のルールに従って行動している。地元で地道に人と会い、話しをし、自分の意見を述べ、集会に参加し、できる範囲で献金もする……このような支持に支えられているということは、重要なことであると私には思う。

それから、二〇〇一年のアメリカ議会乱入事件の犯人が、いまだに刑務所に入っているということは、この番組で知った。事件のときは、日本でも大きく報道されたが、その後どうなっているのか、また、この事件がアメリカの人びとの心にどう影響するものであったのか、気になるところである。

2024年8月23日記
[テレビ]

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